Reminiscence
そこは、森の中だった。
一人の男が一振りの刀を抱いて眠っている。
マナによる、結晶の中に閉じ込められて。
『応えよ』
声がした。
『応えよ。私の意志を受け継がんとする者よ』
「あなたは、誰ですか?」
フェンはいつの間にか来ていたここの空間に戸惑いつつも声に尋ねた。
『私の名はロマ。私の魂の一部をその身に取り込んだ者、お前は何を見た?』
「誰かと話しているようでした。私、あなたは……言いました。己が運命を生きると、生き残らなければいけないと」
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