Reminiscence
「なんだ、これは?」
ロマが刀に手を伸ばすと、指先にぴりっとした痛みを感じた。
見ると、傷ができている。
指先からは異常なほどとめどなく血が流れている。
「くそ、止血してるのに止まらん。ちっこれじゃ指が壊死するだけだな」
この刀はなにか変な感じがする。
このまま出血し続けたらほどなく貧血になり、やがては死ぬだろう。
ロマはふと、血の盟約という言葉を思い出した。
まさか、この刀、俺に血を求めているのか?
ロマは再度、その刀に手を伸ばした。
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