Reminiscence
『しかし、私は気づいた。この刀は人を殺すごとに力を増す。最初はそれがどうした、と思ったものだ。しかし、この刀は、世界に闇をもたらすものだったんだ』
血の雨が降っていた。
ロマは唖然として空を見上げた。
ここは戦場だ。
南の弱小国に攻め入るために、ロマは兵の一人としてここにいた。
ロマはこの刀で殺した人の数を数えていた。
そして、その数がぴったり、一万になったとき、その刀は不気味な光を発し始めた。
そして、血の雨が戦場に降り注ぎ、それは敵味方関係なく、人を大量に殺した。
ロマ、一人を除いて。
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