Reminiscence
『今降っているのは、あなたがこれに奉げた、あなた自身の血よ』
気が付くと、目の前に少女がいた。
全体がぼんやりしていて白いワンピースを着ている。
ロマは、なぜこんなところに少女がいるのだろうと思った。
『私が気になるの?私はこれの以前の持ち主。人を殺して殺して、いつの間にか囚われてこんな姿になっちゃった。あなたもこうなる日が近いかもね』
「なぜ、今になって現れる」
『こいつが私から意識を放したからよ。だからこうやって出てこれた。こいつの好きにはさせないために、あなたにとっておきを教えてあげるわ』
少女はロマの耳元にそっと囁いた。
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