Reminiscence
「……なんだ、人間。異界の匂いがするぞ。……なるほど、憑かれてたか」
ランジェは納得したようにうなずいた。
しかしフェンはまったく状況が飲み込めない。
フェンほどではないにしろ、旅人も同じようだった。
「異界?ではやはりあの化け物は異界から来たモノか?」
「化け物!」
フェンは旅人の言葉にぞっとして叫んだ。
それはまさか、ロマの話していた噛まれるだけで、どんなに傷が軽くても死に至らしめるという化け物のことなのではないだろうか。
< 192 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop