Reminiscence
「師匠、私思ってたんです」
道中、フェンは旅人に不安に思っていたことを打ち明けた。
「師匠、憑かれてたときは嫌なことばかり思い出したって言いましたよね。その間師匠は、どこか遠くにいる人にずっと殺気を投げかけてたように思ったんです」
「それがどうした?」
「師匠、もしかして、復讐したい人がいるんじゃないかと思って……」
「復讐?私がか!?」
旅人は本気で驚いた。
「何かの事件のせいで師匠は派閥を抜けたって。師匠の記憶とかが取られたのも、その事件のせいなんじゃないですか?」
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