Reminiscence
袖が……ぶかぶかになっている。
いや、服の感触全部が。
「なに、これ」
フェンは茫然として手のひらを見た。
縮んでいる、いや、この見た目は幼くなっている。
慌ててベッドから出たが、今度はバランスが取れず床に座り込んでしまった。
せめてもの救いは服がベルトでサイズ調整のできるものということか。
フェンは胴や腕の皮ひもの長さを調節し、ベッドに手をついて何とか立ち上がった。
そのままなんとか歩いて鏡の前まで移動する。
そこには、まだ10歳にも満たないくらいの幼いフェンが映っていた。
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