Reminiscence
いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
フェンが再び起きた頃には陽は高く昇っていた。
フェンは手早くシャワーを済ませると、用意されていた服に袖を通した。
王城内ではこれを着ろ、とのことらしい。
たしかに見習いの吟遊詩人の格好をして王族の住まう王城をうろつくのは失礼にあたるかもしれない。
フェンは昨日のティターニアの言葉を思い出した。
今日には返事をとのことだったが、何時かまでは指定されていない。
しばらく時間をつぶす必要を感じて、フェンは図書室に行くことにした。
フェンはランジェやミカゲからさまざまなことを習ったが、歴史には少々疎かった。
王城なのだから、建国記はあるだろう。
そこに、自分のすべきことのヒントがあるかもしれない。
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