Reminiscence
フェンはしばらくルーナフィアナからの手紙とも呼べるそれを何度も読み返した。
そして、驚きがフェンを戸惑わせた。
愛してる、だからこそ契約を結んだ?
愛しているから、契約をするとでも言うのだろうか。
そして、ルーナフィアナの記述にランジェの名前が載っていたことも驚いた。
しかし、よく考えてみれば不思議なことでもない。
精霊は長寿命だ。
とくに精霊王であるランジェは既に長い時を生きていてもおかしくはない。
……ルーナフィアナと友人であったって。
でも、それでも、戸惑いは消えなかった。
「どうして、言ってくれなかったの……ランジェ」
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