Reminiscence
森の中は薄暗く不気味で、精霊の森とはまったく違う雰囲気だった。
フェンは地図を広げた。
聖リーディアス王国の右端にダフネン、その北西に精霊の森がある。
ダフネンの西にはシリルとつながっている街道が敷かれており、ここはその街道の南にあるのがレナイン森だった。
旅人から聞いた話によると、魔獣は弱く大したことはないが、野盗が住み着いているとの話だった。
人が歩いてできた小道が多く、段差で行き止まりのようになっているところとつながっていることもあった。
そうやって迷いながらも南に向かって歩きつつ、魔獣からはぎ取った皮や爪や牙などを集めていく。
変異した植物の魔獣は毒をもつものもあれば、薬になったり煙草になったりするものもあるというので、そういったものも集めていった。


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