Reminiscence
あたりは一瞬静まり返り、そして味方が倒されたことを知った野盗が残った者も一気に襲い掛かってきた。
旅人はフェンを残し、その中につっこんで行った。
フェンは事前に旅人から聞かされていたことを思い出した。
『最初に私が全方位攻撃を仕掛ける。それで野盗の半分はやれるはずだ。だがそこからは乱戦になる。お前を守りながら戦うことはできない』
野盗の何人かが、フェンをただの子供と思って襲ってきた。
野盗の目には、幼い子供が突然のことに混乱しているようにしか見えなかった。
しかし、野盗達は突然体が重い衝撃にあたって宙に浮くのを感じた。
驚き、目を見張ると、そこには、素早い動きでフードが脱げたフェンが棍を構えている姿があった。
フェンの右目は黄金色に輝き、左の長い白銀の髪がふわりと浮いていた。
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