あたしの彼氏はお兄サマ!?

もう二度とあんな思いはしたくない・・・


だから、手放した。


なのに・・・もう一度手放したものをつかむことになるなんて・・・。


「・・・か!佑香!!聞いてる?」


「っえ!?ご・・・ごめん、聞いてなかった」


「もー・・・、っとね、佑香さ種目なにしたい?」


「っえ!?」


「なんかさ、希望聞いてるんだってさ!ちなみにあたしは砲丸だよ!!」


砲丸か・・・葵らしいな。


あたしは・・・


グラウンドの片隅でハードルをしているのが目に入った。


たたたん たたたん


心地よいどこか懐かしいリズムが響く。


「・・・ハードル・・・」


「っえ?」


「っううん!!なんでもない!まだ決めてないや」


思わず口をすべらせてしまった。


でも・・・自然と口からでた”ハードル”


もうしないって決めたじゃん・・・

なのにどうして・・・
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