お姫様と美しき百合
キーンコーンカンコーン〜。

午後の授業開始を知らせる鐘。

私は席へとつき授業の準備をした。

何かしていも小笠原様を目で追ってしまう。

授業、先生の言葉など耳には入らない。

無理やりノートへ落とす視線。

やっぱり小笠原様を目で追っている私。

「やだ、わたしったら・・・・」

ぶつぶつと呟いていた私を先生はあてた。

「乃木坂さん、この問題の答えわかるかしら?」
小さな沈黙・・・・。

「えと〜・・・・それは・・・・えと・・・・・・わかりま・・・・」

「はいっ、先生、この問題は・・・・〜です」

私に向かって微かに微笑む小笠原様。

「あっ、小笠原さんこたえてくれたのね、正解よ〜」

小笠原様の優しさに鼓動が高鳴る気がした。
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