つないだ手。
「お前…

明日空けとけよ。」

ヒロくんは低い声で言った。

怒ってるんだ………


でも先が見えなくなった
私にはもう
どうすることも出来ない。


「無理。」

私はそう言って
電話を切った。


電話を切った瞬間に
涙がとまらなくなる。

頑張らないと!と思う自分と
もう無理。と思う自分。

逃げ出したい。

でも逃げ出したら
ヒロくんも離れてく……


悔しい。

ちゃんと高校に
行ってればきっと
ヒロくんと付き合えた。

風俗なんてやらなきゃ、
ヒロくんと付き合えた。


全部全部自分が巻いた種。


私…ばかだ…
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