つないだ手。
言われてないけど…

そんなの屁理屈だと思う。


「だから、そうゆう事だっ!」


「意味わかんない。」


「そうゆう事だっ。

好きじゃなくねぇんだっ!」


「好きじゃなくない人なんて
いっぱい居るじゃん」

「はぁ〜………






ちゃんと考えてるって。

だから大丈夫だから。

まだ時間かかるかも
しれないけど、
結菜とはちゃんとするから。」


ヒロくんはそう言った。


また涙が止まらない。

きっと、これが彼の
精一杯なんだって思ったら
また愛しさが増す。

顔見て言えないから
わざとさせたマッサージ。

全てが愛しくて

こんな遠回しな言葉が

すごくすごく嬉しくて

涙が止まらなかった。



「ねぇ、あのさぁ…コレ。」

私は泣きながら
プレゼントを渡した。

まだ誕生日じゃないけど、

精一杯の言葉をくれた
ヒロくんに、今、
渡したかった。


「えっ…なに?」

「プレゼント…」

「はっ?なんの?」

「誕生日の」

「早いだろ〜〜〜!」
そう言ってヒロくんは
笑いながら
それを受け取ってくれた。


私があげたプレゼント。

最初で最後のプレゼント…
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