つないだ手。
「なんで………

なんで!!!!!!?

ねぇヒロくん…

なんで………………」


帰ればいいのに、

前みたいに逃げればいいのに、

私はその場から

立ち上がれない。


泣きながらヒロくんの肩を
何度も叩いた。



「出てけ。」

「やだ!
その人が出てけばいい!!」

「結菜!!!
お前が出てけ!!!!!」


なんで…

どうしてこんな事に
なるの………?


耐えられない。

苦しい。


今私がここを出たら
またヒロくんとこの人は
抱き合うんだ………


そんなの絶対いやだ……
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