つないだ手。
「最っ低。」

その人は服を着て
すぐに出て行った。

私は帰る気なんかなかった。


やっと会えたのに

帰る訳ない。


伝えたいことが
たくさんある。



「お前も早く帰ってくれ」

「帰らない」

「帰れ!!!!」

ヒロくんはそう言って
私を持ち上げた。

私はヒロくんの肩を
おもいっきり噛んだ。


「いってぇ!!!!」


ヒロくんが私を
思いっきり壁にぶつけた。


いろんな所をぶつけて
すっごく痛かった。

でも私は帰らない。

絶対に帰らない。



「殴られても何されても
私は帰らない!!!

話したいから来たの!

話してないのに帰れない!!」


「話なんかねぇよ!」


「私はあるから!」


「うぜぇんだよ!」


「うざいよ!わかってるよ!」


「帰れよ!」


「しつけぇよ!
帰らねぇよ!!!座れ!」


私が怒鳴って
ヒロくんは諦めたらしく
布団に座った。
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