つないだ手。
私は準備をして
タクシーで店長の家に行った。

懐かしい…

とは言っても
店長と会う時はいつも
私の家だったから、

店長の家に来たのは
数えるほどしかない。


「久しぶり…」

そう言って部屋に入った私を
店長は後ろから抱き締めた。

「結菜、会いたかった。」

「うん…」


店長は私の大好きな
あの香りがした。
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