つないだ手。
店長はそれから
忙しくてなかなか
会えなかったけど

必死に私との時間を
作ってくれた。

また、店を任されるらしく
新店舗の事で
店長は本当に忙しそうだった。


私は、それでも
時間を作ってくれる店長を見て
嬉しかった。

あの頃、
どんなに望んでも
愛してくれなかった店長が

今はこうして私だけを
見てくれている。

あの頃、
私を道具として
見ていた店長が

私を彼女として

ただの彼女として

そばにいさせてくれた。


私は次第に

店長を好きになっていった。
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