つないだ手。
私の誕生日には
財布をくれた。

CHANELの可愛いお財布。

店長の香水もCHANELだし、
店長はCHANELが好きなのかな

と思った。

好きなCHANELを
私に持たせてくれたんだ

と思うとすごく嬉しかった。


そして私は18歳になった。



「ねぇ店長〜」

私はいつまでたっても
店長を"店長"としか呼ばない。

今さら名前でなんか
絶対呼べない。

「なした?」

眠そうにしながら
私を抱きしめる店長。

「私、18歳って事は
夜働けるよね?」

「だめだ。」

「普通に飲み屋でも?

私、夜1人で寂しいから
レギュラーじゃなくても
バイトで週何回か
飲み屋で働きたい。」

実際貯金ももう
なくなりそうだった。

だから働こうって
少し前から考えていた。
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