つないだ手。

気付けばヒロくんに
全て話していた。

思ったことがまた
口から出ていた。

魔法の手のせいかもしれない



「ふぅーん。」

全部話し終わった時の
ヒロくんの反応は
冷たかった。

「なんか…

被害者ヅラもいいとこ。」

ヒロくんはそう言った。


「欲しいもん全部
手に入れてきた奴なんか
どこにいんのよ?

出来なかった、
手に入らなかったって、
んなもんばっか数えんなや。

高校入れてもらったんだろ?
制服買ってもらったよな?
お前小さい時
裸で過ごしたのか?
なんも食わなかったか?
どこにも出掛けてねぇのか?

お前、母ちゃんが
どんだけ頑張って
お前育てたかわからんの?

幸せじゃないって?

お前の幸せって
自分のワガママ全て
聞いてもらうことか?」

ヒロくんはそう言った。
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