つないだ手。
しばらく家族と
笑いながら過ごした後
お風呂に入って
自分の部屋に行った。

ベッドに座って

ヒロくんに電話をした。




「あいよ!!!!」

ヒロくんは魚屋さんみたいな
勢いで電話に出た。

「フフッ

ねぇ、実家戻ってきたよ」

「えぇ!?

ちょっ……………えぇ!?

行動力はんぱねぇ!!」

そう言ってヒロくんは
ゲラゲラ笑った。

「バイトはまだだけど…」

「焦んなって!

ゆっくりでいいんだ!
ゆっくりで!」

「うん…

私多分ヒロくんの事

好きになるよ!!!」

私もゲラゲラ笑いながら
言った。

「はぃ!?」

ヒロくんも笑ってた。

でも伝えたかった。

どんどん惹かれていく
私の気持ち。

好きになってくのを
いつもいつも
口に出したかった。

私はヒロくんにだけ
素直になれるから。

どうせ素直になれるなら
素直で居ようって思った。

「こうやって電話するたびに
どんどん好きになってくよ!

ねぇ、いい?」

私が聞いたら

「変わった結菜なら
いくらでも受け止めるよ。


……ただ、」


いきなり真剣な声。


「………ただ?」
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