つないだ手。
私はヒロくんの部屋の
ドアの前に
体育座りをした。

…ミニスカートで。

「パンツ」

と言われるまで
パンツが丸見えな事に
気付かず言われて急いで
隠した。


「お前、なんなの?」

ヒロくんがめんどくさそうに
言った…………

「別に…」

「帰る意味がわかんねぇ」

「だってアプリしてたじゃん」

「辞めろって言えばいいべ」

「だって…………」


だってヒロくんは
私以外の人にも
優しくするんでしょ?

ヒロくん結婚したいって
思うくらい好きな人
居たんでしょ?


私なんてただの
暇潰しなんでしょ?


ねぇ…

こんなにすきだよ。

私だけを見てよ。
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