つないだ手。
電話を切ったヒロくんが
後ろから抱きしめてきた。

石鹸のいい匂いがした。


「なに〜?」

化粧をしながら聞くと

「友達来るまでしか
結菜とイチャイチャ
出来ないからさ〜」

と言うヒロくん。


「ヒロくん…

好きっ!大好きっ!」

私は勢いよく振り返って
ヒロくんに抱き付いた。


「おっ!素直だな!」

ヒロくんは笑った。


私はヒロくんと居ると
思ったことがすぐ
口に出る。

だって体の中に
閉じ込めておけない位に
ヒロくんが好きなんだもん。


好きで好きで、
どうしようもないんだもん。


力いっぱいヒロくんに
抱きつく私に

「ちょっと!痛ぇ!!!」
と言ってヒロくんは笑った。

その笑顔を見てまた
愛しさが爆発する私。


「ヒロくん頭撫でて?」

「昨日嫌がったべ!」

「いいから!」

「なんで嫌がったか
言わなきゃ撫でてやらん!」


「だって………

見ちゃった」

私は頭を撫でて欲しくて
プリ帳を見たことを話した。


< 69 / 256 >

この作品をシェア

pagetop