つないだ手。
「ヒロくんが頭撫でるのって
私だけじゃないんだなって。

悲しくなった。

あと、婚姻届の謎も
溶けた……」


私が言うと
ヒロくんは黙って
私を見つめて頭を撫でた。


返ってくる言葉が怖い…












ガチャッ


その時勢いよく
部屋のドアが開いた。

男の人二人が入ってきたから
私は急いで
ヒロくんから離れた。


「うわっ!
お取り込み中でしたか!?」

そう言ったのは
細くて身長が高くて、
髪の短い爽やか系の人。

そして後ろから顔を
出した人は
背が低くて笑った顔が
子供みたいな人だった。


「勝手に入るか?普通」

ヒロくんが笑って、
私もなんとなく笑った。


あ〜あ…

ヒロくんと今ちょっと
大事な話してたとこ
だったのになぁ…

と思った。
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