つないだ手。
「当たり前よ!」

ヒロくんが言った。

「アレって?」

私が言うとヒロくんが

「男だけの飲み会!
中学の時からなぜか
俺の誕生日は男だけで
集まって騒ぐんだよね」

と言った。


そっか…

私とは居てくれないんだ…


なんか悲しかったけど
仕方ない。


「結菜は誕生日の前の日から
俺んちに居ろよ?
誕生日になる瞬間は
結菜と居てやる」

私の気持ちがわかったのか、
ヒロくんはそう言って笑った。


はぁ〜………



好き。




「まじ?えっ、結菜ちゃん
ヒロと付き合ってるの?
ヒロ、結菜ちゃん16だよ?
犯罪だろー」

チナツくんが言うと、

「付き合ってねぇよ。

でも、」

でも、なに?

私がドキドキしていると
ヒロくんが私を
抱き寄せて

「これは俺のだ。」

と言った。





涙が出た。
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