あなたが大好きでした。
琴魅は教室にいく道をかえ、違うところへ向かう。
長い階段を駆け上がり、やっとついた場所。
ガチャっ。
「はーあ…」
深いため息をひとつおとした。
屋上。
持っていた教本など散らばり、コンクリートの上に寝っ転がった。
コンクリートの冷たい感触。
上にはどこまでも続く青く広い空。
やっぱり空っていいなぁ。
永遠に終わることがない。
自由にいられる。
屋上はあまりに静かだ。
ここで静かに消えれるだろうか。
私が消えたところで誰一人心配しないだろうな。
消えてもわからないかも。
琴魅は静かに瞼を閉じた。