あなたが大好きでした。


そんな時、誰かが屋上のドアを開けた。


(…誰?)


「こんなとこでサボりか?」


明るい声。

目を開けると横には空が立っていた。

「…なんでいんの」
「いやー、なかなか戻ってこねーからさっ!」


私を探しに…?

なんの為に…?


てか、何でここがわかったんだろう。



「なんとなくだ」



「…え?」

「今何でここにいるってわかったんだろうって思ったろ?」
「…なんでわかったの」
「お前見てるとなんとなくわかるんだよ」


…そんなこと言われたの初めてだった。

今までみんなから「琴魅はよくわかんないよね」 「あの子変わってる」


なんて言われたのに。



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