あなたが大好きでした。
「もぉいーや!俺もサボっちゃお♪」
空は私の横に寝そべった。
目を閉じて気持ちよさそうに風に吹かれている。
…よく見たら結構きれいな顔立ち。
これは女子も騒ぐわなぁ…。
「お前いつもここにくんの?」
「まぁ」
「いいな!ここ」
ん~、と伸びをしてみせた。
「空って…こーゆーとこ好きなの?」
「好きだよっ!なんかさ、空見てるとずっと抱えてたモヤモヤとかぶっ飛んでく気がするんだ」
「…」
「あ!俺のこと言ってんじゃねーからな!俺も空だけど…こっちの空でっ…俺は全然この空みたいに寛大でもねーし…」
「…ぷっ」
しどろもどろに話する空を見てなんだかおかしくなってしまった。
「!!笑った!!」
いきなり大きな声を出し立ち上がる。
「…え?」
「今笑ってた!」
笑ってた? 私が?
「笑った顔、結構いい顔じゃん」
ニカっと私に笑顔を向けた。
何年も心から笑うことなんてなかったのに笑えた…。