あなたが大好きでした。
「俺はお前を可哀想なんて思っていない」
黙っていた空が口を開いた。
静かに…でも力強く。
「一人で孤独とも思ってないし、同情なんかもしてない。ただ琴魅と一緒にメシが食べたいだけ」
「…嘘。私と食べたいなんていうの、空くらいだよ?レイカだって…昼休みとか友達と遊んでるよ?私は変わってる。中身がないの。感情がないの。だってみんな言うもの…」
私が言い終えたすぐに、何か暖かいものを感じた。
抱きしめられてる。
空に抱きしめられている。
「空?」
「言えたじゃん。自分の気持ち」
え?
「さっき俺に言ったじゃん。私は可哀想なんかじゃないって。それって自分の気持ちだろ?感情だろ?
お前は中身がある。感情もある。」