担任は優しい旦那様
『今から考えると
結構恥ずかしいけどね』

まぁ、それが
きっかけで
付き合えて、更には
結婚出来たんだけど、
やっぱり恥ずかしい……

『俺は嬉しかったよ』

「先生優しいじゃん」

又しても、絢菜が
ニヤニヤと笑った。

『何だよ、その顔は』

マー君が不満げに言った。

「別に〜」

しかし絢菜は
楽しそうに
紅茶を啜っていた。

付き合うきっかけは
確かに手紙だけど、
在学中に籍を
入れたのは
悠緋さんの一言だ。

『でもね絢菜、
最初は付き合えたら
いいなくらいにしか
考えてなかったたんだよ』

だって、まさか、
マー君が本当に
付き合ってくれるとは
思ってなかったから……

「じゃあ、
きっかけは?」

尤もな質問だよね。

『親父の一言』

私が答える前に
マー君が言ってしまった……

「理事長先生が
二人に結婚を薦めたの?」

そぉ、悠緋さんの
あの一言がなかったら
私たちは
結婚してなかった。

『理事長室に
呼ばれて、割りと直ぐに
訊かれたんだよ
結婚する気は
あるのかってね』

今度は私が答えた。

「理事長先生面白いね」

『だよね』

会って数十分の私に
結婚する気はあるのかと
聴いた悠緋さんは
確かに面白いかも。

その後、
色んな話しをして
マー君に宿題を
教わったり
絢菜とお風呂に
入ったりと
今日を満喫した。

マー君はお風呂に
入った後、
私たちに
断りをいれて
ビールを
飲み始めたから
二人で私の
部屋へ向かった。

『今日は、
来てくれて
ありがとうね』

何となく嬉しくて
お礼を言うと
間髪いれずに
ツッコまれた

「何よ、改まって
なんか
恥ずかしいじゃない……」

耳を赤くして
そっぽを向いた絢菜は
可愛かった。

明日が休みってことで
日を跨いでも沢山話していた。
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