担任は優しい旦那様
第二三話☆隣人と夫婦喧嘩
理香の誕生日も過ぎ、
当分はイベントも
なかったはずだった。

そう"はず"だった。

しかし、それは
季節外れに
引っ越して来た
隣人によって
私たちの生活が
崩されたのだった。

そう、あれは
たまたま、理香と
二人で行った
買い物の帰りに
マー君が隣人の女性と
仲よさそうに
話をしているところを
見てしまったのだ……

別に女性と
話すなとは言わない。

教師なんだから
女性教師とも
女子生徒とも
話す機会は
幾らでもあるんだから。

ただ、私が
気に入らなかったのは
その女性の引っ越しを
手伝っていたことだ!!

しかも、
言ってくれれば
私も理香も
手伝うというのに
マー君は
何も言ってくれず
私たちに内緒で
隣人の手伝いを
していたのだ。

幸か不幸か
マー君たちは
私たちに
気付かなかったから
そのまま、家に入って
理香には耳を
塞ぐ様に言ってから
玄関のドアを
思いっ切り閉めた。

隣にも聞こえただろう。

『理香、
二人でどっか
食べに行こう』

買って来た物を
さっさと仕舞って
出掛ける用意をした。

お金はマー君の
へそくりから使った。

理香の手を引いて、
高校時代から行ってる
ファミレスに来た。

「あれ、華蓮?」

呼ばれて振り向くと
そこには絢菜と
侠耶君が居た。

『久しぶり』
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