変人同士が恋をした
「だ、だって……!
私だったら寂しくて…」


「私は第3王子だから、こうなるって覚悟はしていたよ
だから、そんなに寂しくはない

寧ろ、私は幸せだよ
こんなに優しいお姫様と結婚出来るんだから」


本当に幸せそうに微笑まれたら、アイルは何も言えなくなった


「で、でも…………」


アイルにも譲れないところがある


「私がいいって言うんだから、いいんだよ」


シリルは急に意地悪そうな、話し方になるとアイルの唇を自分のそれで塞いだ


「え、……んっ」


突然のことにアイルは驚きを隠せない


「シ、シリル様……!!?」


唇が離れると、驚きながらシリルを見た


「私達は夫婦だよ?このくらい普通ではないの?」


「わ、わかりません…」


アイルは純情な姫だった


「……その様子じゃ、これから何をすればいいか、分からないよね」


と、ボソッと言ったシリル


「シリル様?」


下を向いたシリルをアイルが不思議そうに、覗き込む
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