星をさがして
プロローグ
赤、赤、赤・・・――――

わたしは目の前の光景を、呆然と見つめた。

そこに広がるのは赤い海。

部屋の中全てが、赤に染まっている。



意味が分からない。

何が起こったの?



「・・ママ・・・―――」
わたしは無意識に名前を呼んでいた。

「パパ・・・――――」



でも返事なんてある訳なかった

目に飛込んでくるのは、噛み砕かれた骨と、引きちぎられた肉の残骸だけだったから。




わたしはその場に立ち尽くした。

涙は出なかった。


実感が沸かなかった。



心に浮かんでくる感情は、『恐怖』

ただそれだけ。





わたしは部屋を飛び出した
ドアに肩をぶつけたが、気にせず走った。


ただあそこに居たくなかった。



わたしはつまずきながらも階段を駆け降り、玄関で少し息をついた。



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