イケメン王子の百面相
※始まりは突然に…
憧れの王子様
「ああん、やっぱ長門先輩かっこいい」
授業中、三階の教室の窓から身を乗り出して校庭を凝視するわたし。
その手には、望遠鏡。
バイトして金貯めて買いました。
「…ら…り…しらと…白鳥……白鳥!!」
「あぁん?」
やっべ、結構ドスのきいた声で返事しちまったぜ。女子としてどうなのそれ。
心の中でちらっと反省するも、目線は校庭でサッカーをする長門先輩に。
よっしゃ長門先輩シュート決めた!
「FOOOOOOOOOOO!!!!!!」
「うるせええええええええ!!」
「いてえええええええええ!?」
一人でテンションあげてたら、先生に怒られた。頭おもっきりどつかれた。いてぇ。
「白鳥?今授業中なんだ。わかるな?」
「わかりません!!」
「よーし、わかった廊下立ってろ」
やだ、冗談ですよ先生。というも、聞いてくれない。
しゃーねー。廊下行くか…と席をたっていいこと思いついた。
「廊下たたずに校庭とか行ったら放課後用具室一人で掃除な」
やだ、冗談ですよ先生。