ボタン




ギィ



いつもの錆びた音を立て、屋上に入る





「…マナ」



「達也」




やっぱり。



いた








「…来ると思った」



「…来るよ!!」



会えるとわかって来ないはずないじゃん






「…これ。ボタン、達也のでしょ」




「…なんか、落書きされてたから、いらない」



私が書いたやつのことだろう





「…でも、達也も書いてる」




『マナが』って






「悪いかよ。俺のボタンだ」



「何それ」









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