モノクロ
耐え切れず、私は近くにあった手摺りにしがみつく。


その間も、心臓はどんどん加速していく。


不気味だ。


汗で手摺りが滑るのに、真夏なのに、どんどん寒くなる。


そんな私に追い撃ちをかけるように、”声”は嗤った。


『ふふ、くすくす……』






きもちわるい。


なんで、なんで、



『あそびましょ…』


やめて、こないで


こないで



『あそびましょう?』



くるな、来るな来るな来るな




「―――いや、いぁああっ!!」












 
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