キミだけ



「泣くなよ。」


「う、うう、うん。」


喉がつまる。

さおちゃんが優しすぎて。



「ま、付き合えて良かったね。」



私の頭をポンポンと叩いた。


「うん。良かった。」



「もう笑ってんじゃん。」


「「ははっ!!」」



2人して笑ってしまった。



「顔なんて全然覚えてなかったくせにさ〜すげーね。」





私達は下校の時もずっと同じことを喋っていた。




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