キミだけ
「死ねっーー!!!」
男達が後ろで叫んでる。
追ってこなかった。
ハァハァ
う、速い。
どこまで走るの??
男は止まった。
「ここ。俺の知ってる安全の場所。」
そこには海と空が広がっていた。
「う、わぁー。」
言葉にならないくらいキラッキラしてた。
「あ、ありがとうございます。本当に。本当に助かりました。」
「そんな、みじけーちんちくりんのスカート履いてるからだ。」
制服だもん。
短いの当たり前じゃん。
よし。私も何か言ってやろう。
「ちんちくりんって失礼なっ!!その変なツカツカの髪の方がダメだよーっだ!!」
「あぁん??これはなぁ毎朝時間かけて...
もういいよ。」
「ははっ!!」
私は何だか嬉しくなった。
「何笑ってんだよ。」
と言いながら彼も少し口角が上がってたような気がする。