はちみつ色
「春山ってさ~目の色素薄いし、顔も小さいし、鼻筋通ってるし。

背も俺より高くて180cm越えてるし?

しかも喧嘩してるからか、筋肉がいい感じに付いてイケメン細マッチョじゃん。

バイクの免許も持ってるイケメンヤンキー。

染めてるくせに痛んでない髪が、余計に腹立ちますね。

俺のイケメン度が下がって、モテ期が逃げていくばかり・・・」


唇を尖らせて拗ねた表情を作る唐沢。


何がモテ期だよ。


お前だって、ヨリドリミドリなのに軽くあしらって彼女作らねーくせに。


お前が彼女作らないから、俺と付き合ってるなんてウワサが流れるんだろうが。


「あぁ~あ、夏の暑さで春山も盛ったとしか思えねーな」


飲み干したコーラのボトルが、唐沢の手から教室の後ろにあるゴミ箱へ弧を描いて飛んでいく。


どーでもいいけど、勝手に話を作んじゃねーっての。


3時限目の始業チャイムと同時に、俺は席を立った。


なんか、モヤモヤする。


ん?


イライラするの間違いか?


・・・よく、ワカンネーや。






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