はちみつ色

秘密の花園?

「昨日、帰りに駅ビル寄ったらぁ~超かわいいスカート見つけて~」


「私、寝不足なんだよね。昨日、オールで遊んでたから」


「あたし、1組の佐伯君に告白しようと思うんだけどぉ~どうかな?」


昼休み開始早々、それぞれの場所でガラガラと机やイスをくっつけ、女子の談笑が始まった。


机の横に下げたカバンから細長いお弁当箱を取り出しながら、その声に耳を澄ませる。


まったく、そんなに自分の情報垂れ流していいのか?


スカート見つけたから何?


オールで遊んで寝不足?


告白するの?


・・・そんなに人に聞いて欲しいのかな?


まぁ、分からなくもないけどさ。


羨ましい様な、羨ましくない様な。


ただ、聞いていると眉間にシワが寄ってしまう自分に気付く。
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