はちみつ色
別に見たことのない女がいても不思議じゃないんだけどさ。
でも、あそこに居たって事は新校舎を使う2年って事だろ?
俺の学年は1組から8組まで。
ちなみに俺は4組。
他のクラス・・・なのか?
いや、まさかの転校生とか?
俺って、朝からずーっとこんな感じ。
下駄箱で見た女の事が気になって気になって・・・・・・。
「モテモテヤンキーのハ・ル・ヤ・マ君!!元気ないじゃーん?」
机に突っ伏してる俺の頭の上から、オチャラけた声が振ってきて顔を上げた。
「うっせ・・・・・・」
真っ黒に日焼けした黒髪・短髪・ツンツンヘアーの唐沢が、楽しそうに俺の顔を覗き込む。
「珍しく朝から学校来たかと思えば・・・・・・テンション低くね?」
「フツーっての」
「何?金の悩み以外なら、相談に乗りますけど?」
ガラガラと隣の席からイスを引きずって来て、唐沢が俺の横に座る。
唐沢は中学時代からの付き合いで、同じ高校に入ってからは2年連続同じクラスという腐れ縁でもある。