【更新停止中】家政夫くんの攻略法
「ねー、本当に付き合ってないの?」
おにぎりを食べながら、彼女は疑わしい目を向ける。
「付き合ってないよっ。
ただ家政夫やってくれてるのっ」
そう。
坂口くんは家政夫。
それだけの関係。
自分に言い聞かせるように考えるけど、チクリと胸が痛む。
「ふーん。でも会いたいんでしょ?」
「だからぁー...」
沙織のなにもかも見透かすような目は、今のわたしには痛い。
言葉では表現できないような、もやもやした気持ちがあるから。
煮え切らない態度のわたしに、何か決心したのか沙織は口火を切る。
「牧村っ」
「ほご?」
お弁当の具を口いっぱいに詰め込んだ牧村くんが反応する。