【更新停止中】家政夫くんの攻略法
「あんた坂口の住所知ってるよね?」
椅子から立ち上がり、腕組みをして牧村くんを見下ろす沙織。
いくら牧村くんが190近い長身だからって、椅子に座っていると立った沙織よりも頭の位置が低い。
「右京の? そりゃ知ってるけど」
ごくんと飲み込み、牧村くんは不思議そうに答える。
「よし。じゃあ教えて」
「え。福島、そんなに知りたいの?」
「あたしじゃない。小春が知りたがってんの」
「「「ええっ?!」」」」
いきなり会話に組み込まれ焦る。
そりゃあ気になって二人の会話は聞いてたけど。
というか、クラス全体からどよめきの声が上がった気がする。
「だってさっき会いたいって言ってたよね」
「え、まじ!」
食い入るように、沙織の陰に隠れていたわたしを見る牧村くん。
もおーっ、やめてーっ!!
恥ずかしくて、顔を両手で覆う。