【更新停止中】家政夫くんの攻略法



「毎年、年賀状送ってるからさ〜」


得意げな顔で、住所付きの分かりやすい地図を書き上げる牧村くん。


それを恭しく受け取る。


「あ。俺、ついてこっか?」


「バカ。

あたしも牧村も部活あるからついていけないけど、大丈夫?」


沙織は牧村くんの襟を引っ張って締める。


「え、俺べつに...」


「いいから! バレーボール触りたいでしょ?」


ぎゃあぎゃあと言い争うものだから、


「わかった、一人で行くから!」


争いを止めるためについ口走る。


「ほんと? よかった」


ピタッと動きが止まり、にっこりと微笑む沙織。



周りの男子も、そして牧村くんまでも頰がほんのり赤く染まった。



沙織の美しさは罪だ。


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