【更新停止中】家政夫くんの攻略法
泣かせてしまった後悔と、落ち着かせたい気持ちで
ぎゅっと抱きしめる腕に力を入れる。
「———さかぐち、くん」
無意識に抱きしめると、あいつの顔が俺の首筋あたりに位置していた。
口を開けば、自然と耳元で囁く形になる。
「くるしい」
あ。
ギリギリな声を聞いて、パッと手を離す。
少し距離をとると、彼女は胸のあたりを押さえながら息を整えている。
「悪い...」
急に自分の行動が恥ずかしく思えて、彼女から目線をそらす。
「ううん、ちょっとびっくりしただけ」
彼女もまた恥ずかしそうに笑う。
否定してくれたってことは、嫌じゃなかったってこと?
妙な安心感が胸に宿る。