【更新停止中】家政夫くんの攻略法



二人は食卓の椅子に腰掛け、並べた料理を前にする。


「和食ができればいいってもんじゃないからな」


腕を組みながら、ふんっと鼻で笑う。



「それは...食べてみてから、言ってください」



俺の料理を食べてないくせに、文句を言うのは許せない。

絶対に食わせてやる、という思いで親父さんを見つめる。



渋々スプーンを手に取る様子は、想定内だった。



「おいしいっ」



スプーンで赤飯を口にし、美味しそうに食べる小春。

いくら和食といえど、慣れない左手じゃ箸は扱えない。


というわけで、小春にだけはスプーン、フォーク。

鶏肉は食べやすいように切った。



つい頰を緩ませて、反応を待つ。


< 159 / 257 >

この作品をシェア

pagetop