【更新停止中】家政夫くんの攻略法



水嶋くんに抱きしめられたせいで、お弁当もきちんと受け取っていないし。


右京くんの右手にある、ヒヨコ柄のお弁当バックをちらりと見る。



「今日のお昼———」


「おまえさ、」



わたしの言葉をかき消すように、右京くんは重い口を開く。


それでも言葉に詰まったのか、軽い舌打ちをした。



「もういいよ」



そのままお弁当バッグを押し付けると、彼はそのままA組の教室へ入ってしまった。


お弁当バッグだって、きちんと受け取らなければ落としてしまいそうな扱い方だった。



いつもそばにいてくれた右京くんの存在が、離れたようなそんな気がした。


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