【更新停止中】家政夫くんの攻略法
お昼時になり、カパッとお弁当箱の蓋を開ける。
雑穀米にわたしが大好きな右京くんの卵焼き。
プチトマトは丁寧にハムで巻かれている。
あ、この鶏肉の照り焼きって昨日の晩ご飯の残りかな?
昨日は何時くらいにお家に着いたんだろう。
課題は無事に終わったのかなあ。
右京くんと話したいこと、聞きたいことがたくさんある。
「わ、今日のお弁当も彩バッチリ。さすがね」
沙織の言葉に「ほんとだね」と軽く微笑む。
いつも通りの見た目も味も完璧なお弁当。
口に入れた少し甘めな卵焼きも、味付けがしっかりした鶏肉の照り焼きも。
美味しいはずなのに、心が満たされないや。
右京くんはわたしに何を言おうとしたんだろう。