【更新停止中】家政夫くんの攻略法



「ごめんね、急に学校案内なんて頼んじゃって」



図書室や理科関係の特別教室を案内して、食堂にて椅子に座って休憩する。


水嶋くんは申し訳なさそうに、わたしを見つめながら自販機のボタンを押す。



「ううん。大丈夫。初日だもん。どこに何があるかわかんないよね」



わたしも入学したては迷ってたなあ〜。

移動教室の度に、沙織に手を引かれてたっけ。


「はい、どうぞ」と差し出されたココア。

お礼を言って受け取ると、じんわりとした暖かさが冷えた手に伝わる。



「この後どうしよっか。水泳部が使ってるプールに行く?」



一口ココアを飲んで、彼の様子を見ようと目線を上げる。


すると彼のコーヒーを飲む手が止まった。


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